スローライフを求めて地方移住する人は失敗する

 

こんばんは。2年半ほど世界放浪したあとに徳島の小さな港町に移住したKAIです。

 

いまは徳島に移住して1年7ヶ月目。月日が経つのは早い!

 

今日は地方に移住したい人や地方移住に興味がある人へ向けて、「地方のステキな忙しさ」をお知らせしたいと思います。

田舎=スローライフ的な幻想を捨てて、よりリアルな田舎暮らしのイメージを持ってもらえたらと思います。

 

 

「田舎暮らし=スローライフ」は嘘。

ちょっと前ですが、某有名女優と俳優のご夫婦が地方に移住して子育てに専念するようなライフスタイルをおくっている的なニュースが流れました。

 

その時の見出しが「○○(女優さんの名前)、田舎でスローライフを満喫中!」的なもので、わたしは何ていうか、あー、この記事を書いた記者さんは田舎のこと何にも知らないんだなってなんかすっごい違和感を感じたんですよね。

で、会社や地域の移住者仲間にこの話をしたら、他の人もやっぱり「すんごい違和感を感じた」って言ってました。

 

ちなみに、スローライフって言葉をWikipediaで調べたら、特に定義された言葉ではないんだって。

スローライフ(Slow Life)とは、生活様式に関する思想の一つである。厳密に定義された言葉ではないことに注意が必要である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95

 

この記事を書いた人が何を考えて「スローライフ」って言葉を使ったのかはわからないけど、地方で暮らす=スローライフ=せかせかしないでゆったり暮らす的な感じだと思うのですが、実際に地方で暮らしてるとスローライフなんてとんでもない、とっっても忙しいんですよ地方暮らしって。

 

超有名な芸能人ともなれば、働かなくても、地域活動に参加しなくても、どこでもそれなりにお金があればやってけるだろうし、有名人ってだけで尊敬?されることもあるだろうけど、一般の人が地方に住もうと思ったらスローライフしてたら本当にやばいです。超絶忙しいのを覚悟して、でもそれを楽しむくらいの心持ちで移住してほしいって思います。

 

 

実際、移住暮らしはまじで忙しいよ。

では実際に、何がそんなに忙しいのか解説していきます。

 

理由1:飲み会が多い

地域によるとは思うのですが、田舎は飲みニケーションがめちゃくちゃ盛んで、これがとっても大切な交流の場。親睦を深めるってことだけではなく、例えば町内会の決め事や祭りとか行事の話し合いなど、大切なことが飲みの席で話し合われます。(大切なことが話し合われる場には酒があるって行った方が正しいのかな)

 

もちろん自由参加ではあるのですが、地域に馴染むため顔を覚えてもらうまでは参加する方がいいです。特に単身の移住者の場合は、学校行事や子供関係で親睦を深める機会が少ないので、地域の飲み会は数少ない地域の人と交流できる機会です。

 

個人的には、アフター5や週末の宴会、行事ごとの宴会などでは、みんなオープンにいろんなことを話してくれるので、とても勉強になります。

 

例えばお店経営の話や農業のこと、子育てから、魚釣りや趣味のことまで、幅広い知識をいろんな角度からその道のプロから聞くことができるので、とっても良い機会だなと思っています。単純に楽しいしね。

 

 

理由2:役割が多い

地方は東京や大阪と比べたら人が少ない。わたしが住んでいる町は人口6500人程度です。この人数で町の機能を維持しようとしたら、必然的に1人何役もこなさなければいけません。

 

例えば、スポーツや文化芸能といったコミュニティ活動。

わたしが所属しているだけで

・地域の阿波踊りチーム

・地域のサッカーチーム

・地域の外国人に日本語を教える団体

 

それぞれ週に一回以上の活動があるので、それだけで平日の夜はなかなかに忙しい。

 

これに加えて、男性だったら消防団へ加入したり、祭りシーズンになれば各地区ごとに担ぎ手の若い衆(男性)たちは夜な夜な祭りの準備に明け暮れるし、お母さん方も当日の食事の準備などで大忙し。子供たちも子供たちで、おじいさんたちもそれぞれ、役割があって忙しい。

 

1人何役もこなさないといけないので、結構ゆっくりする暇がないのが現状です。

 

 

 

理由3:若者は重宝される

2とかぶるかもしれないのですが、若者であればあるほど重宝され役割が増えていきます。頼まれごとをする場合も多い。例えば、町内の草刈りだったり、溝掃除にはやっぱり若者の手が必要。

 

田舎だと40代、下手すると50代でも「若手」と言われます。わたしが住む町は高齢化率(65才以上の割合)が全体の47%にもなるので、アラフィフでも全然若手の領域です。

 

20代、30代であれば、それこそほんまもんの若手として頼られる存在に。仕事を任されて大変と思う人もいるかもしれませんが、「若いってだけで頼られて、自分にも何かできるんだ」って思える機会があるのって結構、自己肯定感を高めてくれたりするんです。

 

こういうところを楽しめる人じゃないと田舎で暮らすのはなかなか難しいかもしれないですね。

 

 

 

理由4:いくらでも遊びを見つけられる

田舎暮らしは遊びの宝庫。自分次第でいくらでも遊びを見つけられます。

 

春にはればたけのこ掘りだったり、夏にはうなぎ釣り、秋のキノコ狩りといったような季節ごとの遊びも楽しいし、釣りが趣味の人は季節ごとにターゲットを変えて釣り場を変えたり、サーフィンのスポットを変えたりしていくらでも遊びを見つけられます。

 

豊かな自然が身近にあるので、それら自然を遊び場と捉えれば、その活用無限大。いつでもどこでも自分の興味を最大限発揮すれば、時間を忘れて遊び回ることができます。

 

わたしも暇があれば海沿いをサイクリングにいくし、漁師のおっちゃんに釣りを教えてもらったり、今年の夏はダイビングのライセンスを取りに行く予定です。サーフィンもしてみたいし、キャンプもしたいし、あげだしたらきりがありません。

 

都会では遊びは与えられるものだけど、田舎では遊びは自分で見つけるもの。

 

自分次第でいくらでも楽しいことを見つけられるので、やることがたくさんで困っちゃう!状態なのです。

 

 

田舎暮らしは時間コントロールが超重要

いかがでしたでしょうか。田舎暮らしの忙しさを分かってもらえたでしょうか。忙しいといっても、都会のように何かに追われているような忙しさでは全くなく、全てがハッピーに満ちた、充足感のある忙しさをわたしは感じています。

 

やりたいこと、やれることがたくさんあって忙しい田舎だからこそ、時間管理やセルフマネジメントはとっても重要。「仕事が終わらなかった」で貴重な遊びの機会を逃したくないですもんね。

 

ゆったり余裕のある生活を想像していると予想外に忙しい生活が待っているので、地方移住を検討されている方は、結構心して掛かって欲しいなって思います。

 

この楽しく忙しい生活が田舎の醍醐味。田舎ならではの「役割のたくさんある生活」を120%楽しめる人が地方にはあってるんじゃないかなって思います。ステレオタイプなイメージに騙されないで、地域活動をしっかり楽しむ覚悟を持って地方への移住を検討してもらえればなって思います。

 

 

 

それでは、おやすみなさい!